所属・拠点:土佐藩
天保6年11月15日生(約6才年上)
身長:175cm・筋肉質・逞しい
性格:天空海闊、漢気、好青年、仮面
一人称:わし
二人称:おんし、おまん
出会い:安政6年・土佐降臨編
物語:「画竜点睛」
Image Colors:蜜柑色
迷い込んだはつみを匿ってくれた『土佐郷士(下士)・坂本家』の次男。
新しいもの好きで、海をこよなく愛する開放的な青年。
家は郷士格であり且つ裕福であったが、金で郷士株を買い上げて得た士分であった為『偽侍』と罵る輩も少なくはなかった。幼少期はひ弱で、且つ、上士らによるあらゆる軋轢に晒される事が日常茶飯事であった為、日々泣いて過ごす事も多くあった。多感な青年へと成長してからも、信じられない程の理不尽に叩きのめされた日もあったが、それらの経験を経て、豪快で物怖じしない、体躯の逞しい男へと成長する。剣に打ち込み、江戸剣術修行へ赴いた際にも立派に勤めを果たした。
何事にも笑顔で対峙し、どんぶり勘定とも言えるが細かい事には拘らない。豪快でありながらも柔軟で広い視野と優しい心を持ち、少年の様な無邪気さも持ち合わせている。それは一見何も考えていなさそうな軽い男と見られがちでもあったが、決してそうではないという事は、彼と時を共にすればおのずと知れる事実である。
一度話せば老若男女問わず様々な人が彼を慕い、そして誰もが彼に何かを期待する…。そんな魅力に溢れていた。
…だが、龍馬の心にあいた『穴』には誰一人として気付かない。
いつも笑顔であり、いつも動じず、いつも優しい。
果たしてそれは、かつては泣いて笑って悔しがってと多感であった少年の本質なのだろうか?
ある日、姉の乙女が見慣れぬ着物を着た娘を坂本家に連れ込んできた。元々、黒船来航以前から親戚の影響で『異国』に興味のあった龍馬は、尋常ではない未知の輝きを湛えながら眠っている彼女を見て『彼女はきっとかぐや姫だ』と悟る。『月から来た』というのは当然ながら揶揄であり、彼女が一体『何の』かぐや姫かはまた別として、とにかく『特別』だと感じていた。この出会いこそが自分の何かを変えてくれるのではという予感で武者震いまで起こる程に。
誰も『気付かない』あまり、龍馬本人ですらも忘れてしまった何かが、彼の中で呼び起こされようとしていた。