2月。寅之進、藩命によりはつみの護衛役を解れ、追って沙汰するとして開放される。
山田獄舎に出頭し詮議を受けた寅之進、武市に呼ばれて京へ出た事、京で行った活動等について尋ねられる。桜川はつみの従者として常に追従していた事を告げ、証拠はあるかと問われるとその日誌が京にあると答えた。(寅之進はとある時期から忠櫻録を2冊付けるようにしていた。いざという時の為に、すべてを書き記したもの、そして重要な内容を省いたものを別冊として記録している。)
詮議においてそれ以上深堀りされる事はなかったが、一旦、寅之進に掛かっている役目は正式に解除すると通告され、桜川はつみの護衛役なども全て罷免された。また追って新たに沙汰を下す為、むやみに外出せず自宅待機との通達も。
はっきりしない罪状の割に押し付けられるその処分からは、裏で武市ら『土佐勤王党』と何らかの関りがあると疑惑の目を向けている事も考えられた。自分の事はどうでもよく、ただはつみの事を心配する寅之進。だが今の土佐に在って自分の様な立場の者が行動する事は、何かあった時に自腹を詰めるどころかはつみの立場を厳しくする事にも繋がりかねない。
どうするべきか…と考えを巡らせながら帰宅していた矢先、ルシ(白隼)を見つけた直感から独自に捜索をしていたという乾と遭遇。
周囲を警戒し、人気のない月之瀬橋下で改めて落合った。まずははつみが土佐にいる事、恐らくは後藤らにどこかへ連れていかれた事などを把握・共有する。
ほかにも、はつみが何度かに渡って襲撃を受けている事(5月に田中新兵衛ら勤王派の襲撃を受け、以蔵が対峙した事。12月の帰藩途中に長州系と思われる浪士から襲撃を受け、何とか切り抜けた事)を報告し、どうあればはつみの身が安全であるのかを検討する。土佐を出るべきなのか、それとも、このまま後藤らの手中にある方が安全であるのか、はつみはこの土佐で何を望むのか。
※仮SS